asato <asato@ncfreak.com>

最終更新日 : 2002/9/26 (2002/9/26 より)

Singleton

あるクラスに対してインスタンスが 1 つしか存在しないことを保証し、それにアクセスするためのグローバルな方法を提供する。

考慮点

• インスタンスが 1 つしか存在しないことを保証するなら、どんな方法でも良いのか。
• ソースコードから Singleton だということを読み取れるようにすべきかどうか。

AspectJ を使った Singleton に関するテクニックの種類

• 暗黙の Singleton

暗黙の Singleton

意図: ソースコードからは Singleton だとは分からないが、暗黙のもとに、生成されるインスタンスが 1 つしか存在しないようにする。

適用可能性:

• クラスを、暗黙のうちに Singleton として扱いたい場合。

結果:

• 読み手を混乱させる: コードからは生成されるインスタンスが同一かどうかは判断できない。

• サブクラスを作れる: コンストラクタを private で宣言するわけではないので、サブクラスを作ることが可能である。

• クラス自身は自分が Singleton だということを知らない: インスタンスが 1 つしかないことを保証するコードは、直接的には、対象となるクラスのコード上には現れない; アスペクト側のコードにおいて、インスタンスが 1 つしか存在しないコードを実装する。

• コードが短くなる: 一般的に、Java において Singleton を使っている場合は次のようなメソッドが使われる:

  Printer printer = Printer.getInsatacne();

  下記で紹介しているサンプルコードの例では次のようにしてインスタンスを得ている (通常の new 演算子を使う場合と変化ない)。

  Printer printer = new Printer();

サンプルコード:

package dp.singleton;

public class Printer { }

package dp.singleton;

public aspect PrinterAspect {
	pointcut newPrinter() : call( Printer.new() );

	private static final Printer Printer.instance = new Printer();

	Printer around() : newPrinter() {
		return Printer.instance;
	}
}

package dp;

import dp.singleton.*;

public class Client {

	public static void main(String[] args) {

		Printer printer1 = new Printer();
		Printer printer2 = new Printer();

		System.out.println(printer1 == printer2); // true
	}
}